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TOP塾長ブログ仮にアキラ100%が

2017年05月23日 火曜日 仮にアキラ100%が     ( 塾長ブログ )

「仮に」の話をします。
「かりに」と読みます。
「もしも,こういう状況・条件だとすれば」という意味の「仮に」です。


「仮に,明日晴れたら,彼は公園に行きます。」
If it will be fine tomorrow , he will go to the park.
という英語にはなりません。
「仮に」の部分はいわゆる現在形で書かれます。
つまり,If it is fine tomorrow, he will go to the park. が正しいのです。

これはよく生徒が間違うので,文法問題で好んで出題されています。
そして,きまって「時や条件を表す副詞節の中では未来のことでも現在形で表す」と説明がなされます。

img1ロイヤル英文法

英語を教える人って,どうしてこのようにつまらない教え方になるのでしょうか。

そもそもの話,「現在形」ということばがよくない。
「過去形」もしかり。
現在形と名前をつけたから,現在のことしか使えないと思ってしまうのです。
過去形と名前をつけたら過去のことしか表さないと思ってしまうのです。

そうじゃないのですよ。

現在形を「確実な形」,過去形を「不確実な形」ととらえてみましょう。
きっとネイティブの人はそのようにとらえています。
今,目の前にあることは「確実」なのでいわゆる現在形,つまり「確実形」を使います。
昔あったことは,よく覚えてなかったり,記憶違いもあり得ます。
確実ではないので「不確実形」つまり,いわゆる過去形で表すのです。
だから仮定法のように,まずありえない,現実味のないものはいわゆる過去形を使うわけ。

先日ある生徒が,
I leave for Tokyo tomorrow.
が,どうしてwill leaveでないのか聞きに来ました。
中学生が試験でこう書くと逆に×されるかもしれませんね。
不勉強というか,英語ができない英語の先生がわんさかいますからね。
こんなの,明日行くのが決まっていたら「確実」なのですから現在形でよいのです。
明日に向かって準備中なので現在進行形もアリですね。

さて,時や条件を表す副詞節の話にもどります。
「もし仮に」と条件を加えた場合,その条件は「絶対」です。
その条件の元で考えるのですから,その条件は100%確実なのです。
だから英語での条件節は「確実形」を使うにきまっているのです。

数学と同じです。
「a<0のとき」という条件で問題を解いて,答にa=−4,6 などと書いたら笑われます。
aは負なのですから6は不適ですね。

will を使うと未来のことになるので,確実ではなくなります。
その可能性はあるでしょうが100%ではありません。
条件を表すのに100%でなかったらおかしなことになります。
「a<0の可能性があるとき」a=−4,6 だったら別にいいですよね。
条件は100%でなければ条件の意味がありません。

このように,条件節は,絶対にそうであると言い切らないと議論にならなかったり,結論が変わってしまったりするのです。
条件節が100%確実でないとすればどうなるでしょう。
「もしアキラ100%が失敗したら」という失敗することが100%である仮定のもと話をするのに,「いや,現実にはアキラ100%は100%失敗しないのだから」と言って,条件節そのものを否定してしまう人が多いのが日本なのです。
日本人は議論がへただとかいうのは,こういう言語感覚の問題があると思われます。
きっちりと条件設定して議論することが苦手なのです。


昨日もテレビでおかしな報道がありました。
マスゴミはほんとに悪意に満ちた報道をしますので,だまされないようにしないといけません。
いや,詳しくは知りませんが,条件をちゃんと述べずに議員さんの言った言葉だけを切り取ってトンデモな発言だと報道している気がしたのです。
そう,大西議員の「ガン患者は働かなくていい」という発言。

絶対にそういう発言をしていないと思います。
実際は「わざわざそんなところで働かなけりゃいい」という意味だ思います。
これがどうして「ガン患者は働かなくていい」とかになるのでしょうか。

おそらくある「仮定」のもとに議論していたはずなのです。
それは議員の説明にもありました。
受動喫煙の問題があって,すべての店舗で禁煙にするとかしないの議論だったわけです。
ですが,小規模な一部の店では喫煙を認めてもよいのではないかという議論をしていたはずなのです。
ここには「仮定」が存在します。
「もしも今考えているように,ほとんどの店は禁煙で,ごく一部は喫煙可能になったとしたら」という仮定だとしましょう。
その場合,働いている人が受動喫煙する可能性はきわめて低いわけです。
そういう店舗の方が圧倒的に少ないですから。
そして,その店舗でガン患者が働く可能性がどれくらいあるのでしょうか。
なのに,そういう店でガン患者が受動喫煙する可能性があると,元歌手の頭の悪い議員が言ったので,「他に喫煙しない店がたくさんあるのに,わざわざそんなところでガン患者が働かなくていいじゃん」と,私でも思います。
大西議員はそういう意味で言ったのだと思われます。
実際,そう言っています。
何か,悪いこと言ってますか?
それを,大切な条件部分を報道せずに,全く悪意に満ちた報道をしているように思えた次第。

現状は,まだ喫煙店舗が多いので,ガン患者がそういうところではたらいています。
ですが,「仮に」そういう店舗が非常に少ない状況の議論をしているのに,「いや現実にはガン患者はそういうところで多くはたらいているのだから」とトンチンカンな議論をしているわけです。
頭悪い人に議員をやらせても世の中がよい方向に進みませんし,悪意に満ちて「仮定」を報道しないマスゴミの話を鵜呑みしてはいけません。



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