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TOP塾長ブログ基礎力をなめたらあかんで

2015年03月01日 日曜日 基礎力をなめたらあかんで     ( 塾長ブログ )

1か月ほど前に入塾した生徒が,やめると言ってきた。
ウチの塾は,いつでも入れるし,いつでもやめられるので,それはかまわないのだが,その生徒の受験が成功しないのが決定的なので残念な気持ちだ。
本来ならその内容を本人に説明して,説得して,ちゃんと学力がつくように導くのが仕事なのかもしれないが,受講料欲しさに無理に引き止めるように思われるのが何とも嫌なので,勝手にどーぞやめて下さいというスタイルにしている。

なぜ成功しないのか。
それは,やめる理由をわざわざ言いにきたのだが,全くウチの塾が大切にしているコンセプトと真逆のことを言っているからだ。

もっと応用問題をやりたい。
解説を読まなくても正解できる問題が多いので,もっと難しいのをやりたい。

のだそうだ。

やってもらっていたのは,英語は文法の基礎を総観できるテキストとシス単。
数学は計算中心のドリルのようなもの。

そんなに簡単なものではない。
断言するが,その本人にピッタリのレベルだ。
基礎基本の内容だが時々間違いが混ざる。
そこを完全に埋めていく勉強が何より大切で,それを着実にこなせるテキストだ。

何が応用問題なのか。
やってみたらわかるが,ほとんど歯が立たないだろう。
どこかの塾に移るようだが,なんだか難しい長文を,わかった気にさせてくれる上手な授業を受けることになるのだろう。
はっきり言っとくが,takeの過去形をtakedと書いているような高校2年生が,神戸大学を志望するのは大学に失礼だと思わないのかな。
他にも不規則動詞を覚えていない高校生が多いので指摘しておく。

数学のテキストも,たしかに退屈なドリルだ。
それが全問正解するようならば次のレベルのを与えるのだが,ちょくちょく間違いが入る。
計算のミスもあるし,定義のあやふやな部分もある。
今日は最後の授業だったが,外分点を数直線上にプロットできなかった。
そんなレベルで,どこの数学の入試問題ができるのだ。
これも,どこかのすばらしい塾で,入試問題の解き方,考え方を教えてもらって,できるような気になっておしまい。
仮に最初の式が立式できても,そこから正解にたどりつくまで,何回の計算手順をミスなく実行しないといけないか,わかってないのだ。
その計算能力,スピードと正確性では入試で全く通用しないということだ。
そういうことをずーっと見てきて,それが確実にできるようになる教材を与えているのに,それが気に入らないのなら,最初からウチの塾に来ないで欲しかった。

もう一度書いておく。
そんな生徒は,受験では絶対に成功しない。
絶対にだ。
神戸大学はおろか,どこの国公立大学も無理なのだ。
数学を受験で使うのは絶望的だといえる。

だいたい,計算というものを中途半端な学力の生徒ほどなめている。
優秀な生徒さんほど,それがいかに大切かわかっているので,計算練習を怠らない。
めんどうでも頑張って計算して,ミスなく速く解けるように日々奮闘し,工夫しているのだ。

他の賢いウチの塾生は,とにかく出された演習メニューを黙々とこなしている。
それが将来の基盤となって,やがて上位をめざせるのだ。
カンタンな計算を10問に1問でも間違うようなら,国公立大学はまず無理。
10問中1問のミスだと,だいたいできている気になるのだ。
それがどれほど致命的なものか教えてあげよう。

これは某公立大学の入試問題の解説。
img1
まあ,接点は重解であるので判別式D=0ということがわかっていたら,立式はできる問題。
ところが,立式して,それを計算しないといけない。
まず直線の式を放物線の式に代入。
それをxについて整理する。
判別式=0の式を立てる。
解いて答えを出す。
未知数a,b,cについてそれぞれ1次式を立てる。
3つの式を解いて答えを出す。
その式をつかって,放物線と直線の接点の座標を求める。
求めた点と原点の中点の座標を求める。
代入して中点の座標の関係式を求める。

てな具合に,ずーっと計算していかないといけない。
この途中,どれも簡単な計算のようだが,1か所でも間違ったら最後の答は間違ってしまう。
それもそうだが,実際に問題を解くときには,途中の計算が合っているかどうかの検算もしないといけない。
検算を計算ミスすると,結局何が何かわからなくなる。
話にならないのだ。

さらに重要なのは,途中で計算を間違ってしまうレベルの生徒は,もっと重要なステップに進めないという点だ。
計算間違いした生徒は,次は計算ミスしないようにという指導になる。
いつまでも基礎計算の練習だ。

ところが,計算がちゃんとできて正解した生徒は,じゃあその軌跡をグラフに描いて確認しようとか,他の考え方で解けないかやってみようというように,さらに深い勉強ができていくのだ。

計算できない奴は,いつまでも正解できないし,その次へ行けない。
致命的なのだ。

この例のように,大学入試などになると,1問の中に基礎計算が10や20は入ってくる。
それを連続して1つも間違えないで正解する確率の計算をしよう。
10回に1回ミスする人間は,1回の計算で正解する確率が0.9だ。
それが10回連続で正解する確率は0.9の10乗≒0.35 つまり35%なのだ。
9割正解するから90点取れると思っているかもしれないが,計算さえすればOKのサービス問題の正答率が35%では,どの入試でも通用するはずがないのである。

img2
これは中学生の演習。
比較的優秀な生徒のものだが,基本計算で8問中2問もまちがっている。
こういうところが志望校合格できるかどうかの境目になる。




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